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株式会社エム・トゥ・エム

日本初の粉末スープを引き継いで、製造から販売まで

―代表取締役 伊藤眞代(まこ)さんと執行役員・営業部 伊藤正義さんにお話をお伺いしました。 
社長:株式会社エム・トゥ・エムは今年設立23年目になります。創業は1928年で、祖父が日本橋でレストラン「太平洋」を開業し、1933年には日本で初めて家庭用粉末クリームスープの素を完成させました。その後、戦争でお店を失い、移ったのが祖母の別荘があった鎌倉です。父がポタール食品の社名で下請けをメインに事業をしていましたが、業績が悪化し、22年前に倒産しました。私は当時、保険の営業を天職として働いていましたが、祖父、祖母、父、弟に頼まれて、事業を引き継ぐ決心をしました。そして弟・黒田順麗(現工場長)と二人で立ち上げたのが、エム・トゥ・エムです。
製造から販売まで
社長:社名エム・トゥ・エムは、職人の弟が作るものを営業の自分が売るという想いを込めて、イニシャルをとって名付けました。順麗(masayoshi・製造)から眞代(mako・販売)まで、という意味です。
当初はホワイト・ビーフ・カレーのルーのみに絞って、自社ブランドとして販売しました。一番初めに営業に伺ったのがユニオンさんで、何回も通って商品を置いていただけるようになりました。その後、Olimpicさん、成城石井さんと高級スーパーを中心に販売店を増やすことができました。

―御社の強みやこだわりを教えてください。
お客様に正直に、無添加にこだわったモノづくり
社長:1933年に祖父が開発した当時の製法を守り、添加物無添加、余分なものを一切使わないで安心・安全な製品をつくることです。固形のルーは固めるのに牛脂などを使いますが、当社の粉末カレールーで使っている動物性食品はヨーグルトだけです。

働く人を大切に
社長:また、“一番大切なのは働く人”という思いでやっています。
祖母の代から、フルタイムの従業員にはお昼の一時間休憩の他に、15時から30分の休憩があります。休憩室にはお菓子が置いてあり、コミュニケーションの場となっています。ボーナスは7月、12月、当社の決算期9月の3回です。

―歴史あるエム・トゥ・エムさんですが、これからチャレンジしたいことはありますか。
新工場でのチャレンジ
社長:鎌倉市笛田の現本社の近くに新工場を建設しており、今年の10月に稼働予定です。つい先日、地鎮祭を行いました。
新しい社屋では、敷地内に畑を作って野菜を育てます。工場で出る生ゴミを敷地内で肥料にし、それを畑で使う、という循環ができるようにしたいと思っています。

レストラン太平洋オープン!
社長:もう一つは、鎌倉にアンテナショップを開くことです。当社のルーを使ったカレーやシチューを食べられるお店で、鎌倉野菜やドレッシング、ルーなどの販売もしたいです。店名は祖父のお店と同じ「太平洋」と決めています!
―次に、入社4年目の伊藤さんに営業のお仕事内容をお伺いします。
伊藤:当社はブランドを大事にしていますので、営業といっても商品を売り込みに行くというより、お声掛けいただき、商品説明や試食をしていただくことが多いです。
また、スーパーなどからオリジナル商品を作りたい、という要望をいただくことも多く、打合せをして試作品を作ります。社長とともに自社ブランドの新商品の開発も手掛けています。アメリカ、カナダなど海外へ輸出もしているので、そのやり取りもします。

成長できる会社
―お仕事の魅力ややりがいを教えてください。
伊藤:今はやりがいしかないです!環境に配慮した新工場ができると、今までの課題も解決できることが増えますし、アンテナショップもそう遠くないうちにオープンさせる予定です。
この会社ではやったことがないことでもチャレンジできて、成長できていると感じています。

―最後にお二人にどんな人材を求めているかお伺いします。
伊藤:大きく分けて営業と工場作業員の仕事があります。営業では、自分で考える力のある方、食品に興味がある方、新しいものを生み出す力のある方を求めています。あとは元気な方です!
社長:工場の仕事は、物事に集中して取り組める方、協調性のある方に合っていると思います。
「今日の出会いに感謝」が当社の合言葉です。良い出会いを求めています。
日付:2021-03-23