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(株)田中工務店

人とのつながりを大切に、地元密着の工務店として仕事をしています
―代表取締役 田中重代さんにお話を伺いました。
弊社は、亡き主人の祖父が興した会社です。初代は関東大震災をきっかけに新潟から出てきて住宅の復興に携わり、そのままこの地に根を下ろしたと聞いています。初代は当時建築職に携わる人を束ねて大船建築職組合を設立しましたが、組合は現在も活動を続けています。
工務店と一口に言ってもいろいろなところがありますが、弊社は総合建築業として、ものを作る会社です。大工さん、鳶さんや多くの専門業者さんと連携し、小さい仕事から大きな工事まで幅広く手掛けています。小さいものでは、例えば扉の不具合一つから相談を受けています。社員はみな現場監督兼営業として、相談を受け、現場を見て工事の段取りをつけ、専門業者を呼び、完成させるということをやっています。
当初は一般住宅や神社仏閣の仕事をしておりましたが、主人の代からは公共工事にも携わるようになり、鎌倉市のお仕事も多く手掛けています。公共工事を請けることで、会社の信頼に繋がっていると感じています。

地道に続けていくこと
4年前に主人が心臓発作で突然亡くなり、その後を継ぐかたちで代表となりました。会社の経理を少し手伝っておりましたが、それまでは全く違う仕事に就いており、最初の1,2年はとても大変でした。そんな中、お付き合いしていた業者さんは誰も離れていくことなく、とても感謝しています。
今はとにかくこの地で地道に信頼いただける仕事を続けていく、ということに専心しています。

ニーズに合わせて満足いただけるものを
―御社の強みはどのようなところですか。
ハウスメーカーのように決められたものを提案するのではなく、お客様のニーズに合わせて、一緒に考えてものを作っていくことができるのが強みだと思います。お客様が“家を買う”のではなく、お客様と“家を作る”と思っていつも仕事をしています。

お客様の喜ぶ顔!
―お仕事の魅力はどんなところですか。
社員たちは、お客様と一緒に新しいものを作って、出来上がったときにお客様が満足してくださって喜ぶ顔が見られるのがうれしい、といつも申しています。
例えば窓ひとつとっても、大量生産のものはお値段は安いですが規格が決まっていて、「少し小さくしたい」などの変更は難しいと言われます。他所で頼んだけれどできないと言われた、ということを「うちではできます」と言えるのがやりがいだと思います。
―そんな田中工務店さんではどんな人材求めていますか。
小さな会社でなかなか人材育成に力をいれられない部分があるので、やはり経験があってすぐに動ける人が有難いです。ただ、今年は新卒を採用しました。独り立ちするまでには少し時間がかかるかもしれませんが、がんばってくれています。

―お仕事をするにあたって必要な資格などはありますか。
入札工事の現場代理人をするには建築施工管理技士2級以上または建築士2級以上が必要です。現場代理人ができる人間がいないと、一度に請けられる仕事が限られてしまいますので、資格は大切です。

人と人とのつながり
―会社として一番大事にされていることは何ですか。
人とのつながりです。皆さんのお力を借りないとできない仕事ですので、人とのつながり、付き合いを一番大事にしています。
弊社から業者さんたちへ月1回支払いをしているのですが、小切手にして集金に来ていただいています。最近では振込で済ませるところがほとんどですが、直接顔を見てお渡しするというのは先々代からの考えで、それはこれからも続けていきたいと考えています。
コロナ禍で人と接しない生活様式が広がっていますが、私どもの仕事は全てがオンラインというわけにはいきません。これからもここ鎌倉でお仕事をしていきたいので、地元の皆さんとしっかりした関係を続けていきたいです。
日付:2020-10-22